本業CSR推進の取組み

田辺高校2014年度プログラム(1年生・全9クラス)

  1. 見学先のCSR企業
    • 自動車科1年生1クラス…大平工業グループ(本社:大阪府八尾市)
    • 工業技術科1年生3クラス…株式会社椿本チエイン(京田辺工場:京田辺市)
    • 普通科1年生5クラス…大阪いずみ市民生活協同組合(本部:大阪府堺市)
  2. 学習日
    • 自動車科1年生1クラス…2014年7月14日(月)
    • 工業技術科1年生3クラス…2014年12月16日(火)
    • 普通科1年生5クラス…2015年1月27日(月)2クラス、29日(火)2クラス、30日(金)1クラス
  3. 見学前のCSR講義
    • 講師:黒澤正一(早稲田大学客員教授、CSR経営塾主宰)
    • 60分(高校生用CSR学習パワーポイント使用)
  4. 見学内容
    • 自動車科1年生1クラス(大平工業グループ)
      • 工場見学(30分)
      • 歴史館見学(30分)
      • 経営層によるCSR講義(30分)
      • まとめ講義(20分)
    • 工業技術科1年生3クラス(株式会社椿本チエイン京田辺工場)
      • 工場概要説明(約30分)
      • チェーン組立て体験(約20分)
      • 工場見学(約50分)
      • 質疑・まとめ(10分)
    • 普通科1年生4クラス(大阪いずみ市民生活協同組合)
      • 経営層によるCSR講義(30分)
      • 食品衛生検査ラボ(30分)
      • 食品リサイクル・容器包装リサイクル工場見学(30分)
  5. ファンレター執筆
  6. 優秀ファンレター表彰式:2014年3月4日(水)

本プログラムの流れ

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手順① 高校生への講義

異なる3か所の見学先で、見学の直前に、CSR(いわゆる企業の社会的責任)について講義を聴いてもらいました。

その講義の概要は、以下の通りです。

  1. 私たちは、たくさんの信頼を絶え間なくせざるを得ない社会に毎日生きている。
    • 蛇口からの水を飲んでも、買った食材を食べても、病気にならない。
    • バスや電車が時間通りにやってくる。
    • 道を歩いていても自動車にひかれない。
    • 地震があっても天井が落ちてこない  ・・・などなど
  2. それらたくさんの信頼をされた相手方の企業は、その信頼を裏切らないために、それぞれの信頼を果たしていく。
    • 水源や食材の確保、生産プロセスでの異物混入防止、などなど
    • 車両や運転手の確保、運転手の教育訓練、などなど
  3. 万一、責任を果たせずに信頼を裏切ってしまったら、責任をとる。
    • 原状回復、損害賠償、謝罪、退場(より適任者に譲る)、などなど
  4. 「責任を果たす」こともできず、「責任をとる」こともしないこと、これを「無責任」といい、社会の混乱と疲弊をもたらす。
  5. みんなの「信頼を裏切らない」ために、つまり企業にとってみれば「責任を果たし続ける」ために、日常的に本業でCSR(企業の社会的責任)を実施していくための努力をしなければならない。
    • 不良品を作らないための努力
    • 毎回、納期を守れるための努力
    • 事業で出るゴミを減らして、資源として活用する努力

・・・高校1年生にも分かりやすい事例をとりあげながら、「本業CSR」を分かってもらう、腑に落ちてもらうことに注力しました。

4年目を迎えたファンレターの水準も、評価者・主催者の期待に応えるものになっています。

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手順② CSR企業の見学・説明

2014年度は、自動車科1年生は例年通り歯ブラシ・歯間ブラシ製造販売業の大平工業グループを、工業技術科3クラスは株式会社椿本チエイン・京田辺工場を、普通科5クラスは大阪いずみ市民生活協同組合・コープラボを見学しました。

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『デンタルプロ』歯ブラシ・歯間ブラシのショールーム見学風景(大平工業にて)

手順③ ファンレター

見学終了後、高校生の皆さんには一人ずつ400字程度で、本業CSRを実践する見学先企業・組織へのファンレターを書いてもらいました。

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手順④ 優秀作品の表彰式

2014年度は、田辺高校1年生9クラス全員、約320名の高校生が、CSR企業へのファンレターを書いてくれました。

優秀作品賞 小林宏平君
佳作 篠山存斗君、伊吹卓也君、野村健人君、森田華梨さん、酒井航君、中嶋英伍君、長嶋大智君、東野梨沙さん
優秀作品への寸評(審査員長:齋藤喜孝) CSRについて学び、実際の見学中で企業の取り組みからその考えを深め、CSRの必要性について適格に述べています。
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2014年度・高校生CSRファンレター優秀作品の皆さん

2014年度の優秀作品

京都府立田辺高等学校 1年1組11番 小林 宏平(見学先:大阪いずみ市民生活協同組合)

初めて「CSR」の訳語である「企業の社会的責任」という言葉を聞いた時、私は会社や企業がそれぞれ担当している仕事を責任をもって成し遂げることだと思いました。しかし、学習していくにつれて自分の認識が変わっていきました。

いずみ生協を見学し、いずみ生協が掲げている7つの社会的責任を学ぶ中で、生協の方が、100%の食品安全は保障できないと言い切ったうえで、食品の管理や安全の検証について説明し、食品安全プログラムを実行しているというお話を聞きました。私はその話を聞きこういった努力や姿勢こそがお客の信頼に対し責任を果たすことなんだと思い、いずみ生協の取り組みに感動しました。

CSR学習を終えて、食品偽装や理不尽な雇用が多発している今の社会には、やはり社会的責任というものが必要なのだと思いました。私が社会人になったらCSRの概念をもって社会に貢献できるようになりたいと考えています。

2014年度の佳作

1年2組7番 篠山 存斗(見学先:大阪いずみ市民生活協同組合)

CSR学習をすることで、企業が人から信頼されている、その信頼を裏切らないように責任をもってさまざまなことに取り組んでいるということが理解できた。また、いずみ生協を見学している中で廃棄された食品を処理する施設があった。そこで働いている人がいるからこそ食品を無駄にせず再利用できているのだということがわかった。また、食品工場では各種の検査が行われ、食品の安全が確保されていた。商品を函詰めする際にミス防止のために色によって識別する、配達した時に留守の家が多いことからイタズラを防ぐために函にベルトをつける等の工夫がされていた。安心や安全を確保するだけでなく、顧客などのとの交流を大切にしていくという取り組みを進められていることも知った。

耳から聞こえた情報を自分から手を伸ばして掴める人間になれたら、人は成長することができるのだということを学ぶことができた。

1年3組4番 伊吹 卓也(見学先:大阪いずみ市民生活協同組合)

僕はCSR学習を通してたくさんのことを学んだ気がします。

いずみ生協は組合員さんのためにやっている取り組みにとても関心をもちました。生協独自で商品を仕入れたり、豚に与える飼料なども独自で作っているなど、組合員さん安全で安心な食品を届けたいという強い思いがあって努力されていることを知り、感銘しました。信頼についての話でも企業だけではなく人間同士の信頼という面でも良い話ではないかと思いました。僕も信頼してくれる人を裏切らない精一杯の努力ができる人間になることができたらと思いました。

見学では、商品を安全に届けるために機会にさまざまな工夫がされていることや自然環境に配慮する取り組みを見ることができてとても勉強になりました。クレーム対応や異物混入時の迅速な対応の話を聞くと、コープが一番安心なのではないかと思うほどでした。障がい者の方も自分の仕事に誇りに思ってしゃべっている姿がとてもよかったなと思いました。

1年4組29番 野村 健人(見学先:大阪いずみ市民生活協同組合)

いずみ生協のCSRの取り組みを学んで、組合員からの信頼を守るために様々な社会的責任を果たされていることを知りました。

特に、いずみ生協で行われているリサイクル・ループが社会的責任が果たされている代表だと思います。食品残滓を堆肥にするのは、他社でも行われていることだと思いますが、それを自社で行っているのはいずみ生協ぐらいだと聞き、責任をもって廃棄物の削減に取り組まれているのだと思いました。他にもリサイクル事業を行っているハートコープいずみに、積極的に障がい者の雇用を進め、法定の雇用率を上回る4.39%という数字もいずみ生協が取り組んでいる社会的責任の一例だと思いました。

いずみ生協のCSRレポートを読むとよくあるような良い点のみを書くのではなく、改善点なども書いてあり、そういう意味でも社会的責任をしっかり果たされているのだと感じました。

1年5組36番 森田 華梨(見学先:大阪いずみ市民生活協同組合)

私はCSR学習を体験して、仕事の大変さや仕事をする人の責任、食の安全への考えを改めて考えさせられました。働いている人が自分の仕事に一生懸命に取り組むのが「仕事」だと思っていました。しかし、「働いている人が働きやすい環境にすることも仕事」とおっしゃったことに、そのとおりだと思いました。働きにくい環境であれば責任への意識が低下し、仕事にも影響が出てしまうと思うからです。「信頼」を裏切らないために「責任」を果たすのが「企業」の役目だと思ったので「働きやすい環境」というのは、働くうえでとても重要な要素なのだと感じました。

今回、いずみ生協のお話を聞いて、日本の食糧自給率が低く、ほとんどの食品が外国から輸入されていると知り、少し怖いなと思いました。でも、いずみ生協は「産地直送」に力を入れており、とても安心できるなと思いました。

今回、CSR学習に参加していろいろと学ぶことができました。どうもありがとうございました。

1年6組12番 酒井 航(見学先:株式会社椿本チエイン・京田辺工場)

今回はCSR学習を通して、自分たちの周りでもよく聞く「信頼」と「責任」ということについてしっかりと学ばせていただきました。他の組織から自分の組織へ、自分の組織から別の組織へ貢献することによって信頼され、その組織から信頼されることによって自分は責任を課されているという説明を受け、CSRに取り組む企業はこのようにして成り立っているということを学ばせてもらいました。信頼や責任という言葉を自分に身近なもので例えることはすぐにできませんでしたが、普段の生活の中でも自分は信頼し、信頼され、責任を果たそうと努力しているということは感じました。そのことを思うと椿本チエインはお客や取引先の信頼を失わないよう、責任を果たせるよう努力している企業だということがわかりました。

椿本チエインが製作している部品には、人の命に関わるような部分に使われているものもあるので、これからも信頼を裏切らないよう精一杯チェーン作製に励んでほしいと思いました。

1年7組17番 中嶋 英伍(見学先:株式会社椿本チエイン・京田辺工場)

今回、椿本チエイン京田辺工場を見学させていただき、いかにこの企業がCSRの考え方を実現しているのかがわかかりました。非常に有意義な学習でした。

見学させていただいて僕が思ったことは、CSRのそれぞれの頭文字の意味がよく守られているということです。見学に先立つ講義で、信頼と責任はコインの表と裏の関係であると教えていただいていたので、椿本チエインがいかにその信頼を裏切らないようにしているのかが実際に見学をしてよく理解できました。また、「期待に応える」ということも大事だと教わっていたので、見学に向かう道中で椿本チエインがどういったことに挑戦しているのか考えていました。見学して椿本チエインにしかつくれない種類のチエインがあったので、ああ、そうか。こういうことができるから大企業なのかと身に染みて感じました。

見学に来ている僕たちに対しても大事なお客に接してもらっているように感じ、こういう所でこういうことができるということが大手の会社のすごいところなどだとおもいました。

これからもたくさんの人々に信頼を寄せられるように頑張ってください。

1年8組16番 長嶋 大智(見学先:株式会社椿本チエイン・京田辺工場)

今回CSR学習に参加しました。この学習をするまではCSRという言葉すら聞いたことがなく、その内容も全く見当がつきませんでした。しかし、今回の学習で一番大事だなと思ったことは「信頼性」だと思いました。なぜなら「信頼性」を失うと商品にも影響を及ぼし売れなくなるからです。だから、製品を作っていくうえで「信頼性」をあげるために普段の細かい動作も重要になってくると思いました。特に椿本チエインは「信頼性」のある企業だと思いました。この企業の厳しい規則として、会社内ではポケットに手を入れるという動作は禁止するというものがありました。それは細かい注意を払うことで築き上げられてきた「信頼性」だと思います。「くら寿司」の回転レールのチェーンに全て椿本チエインの製品が使われていること、それ以外にも様々なところでこの会社の製品が活躍していることがよく分かり他人ながら誇りに思いました。

椿本チエインはたくさんの人に信頼されているからこそ立派な会社として存在しているのだと思います。すごく感動しました。ありがとうございました。

1年9組25番 東野 梨沙(見学先:大平工業グループ)

CSR学習に参加し、初めてCSRという単語の意味を知り、そして、働く事の大変さや責任の重さを、実際に話を聞き見学を通してよく理解出来ました。

学習した中で特に印象が残っている事は、「信頼」についての話と、ハブラシの製造工程です。私は今まで、お客さんからの信頼を得られればそれで良いのだと思っていました。でも、その信頼を裏切らず責任を果たし、お客さんは企業に対し期待をする事が大事なのだと学び、だから社会はしっかり成り立っているのだと感じました。ハブラシの製造工程は初めて見学しましたが、ここまで手間が掛けられているのかと驚きました。実際に工場の方々が製造されているところを見る事によって更にものを大切にしようと強く思い、感謝の気持ちを忘れてはいけないと思いました。

私はCSR学習を通し、今回の貴重な体験を役立て、自分の将来と真剣に向き合い、CSRをもう一度考え直そうと思います。

本業CSR推進の取組み

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